オーストラリア労組、インドネシアネスカフェにおける組合権抑圧を抗議/抗議行動でシドニーのネスプレッソ店舗閉店
ユニオンズNSW(以前のレーバーカウンシル)が率いるニューサウスウェールズ州のオーストラリア労組は、8月30日にシドニー市中心街のネスレ所有のネスプレッソ店舗の前でデモ行動を行った。このためにネスプレッソ店舗はマネージャーにより臨時閉店されたが、この行動は、インドネシア、パンジャンのネスカフェ工場におけるIUF加盟のSBNIPの代表する労働者を支援して行われた。SBNIPは、2008年以来賃金を含む労働協約の交渉権を闘ってきた。ネスレ経営者は、交渉する代わりに、あくまでも組合の弱体化を試み、御用組合を奨励して基本的な労働組合権を侵害し、IUF組合員にいやがらせや脅かしを行ってきた。
集会のプラカードには、『ストップ、ネスプレッシャー:インドネシアのネスカフェ労働者の虐待を中止せよ』、『ストップ、ネスプレッシャー:インドネシアのネスカフェ労働者の職場の権利を尊重せよ』、『ネスプレッシャー、コーヒーの陰でネスレは労働者の権利を搾り取る』とある。
ネスプレッソ店舗の前で、前列右から:ジェームス・リッチーがネスプレッシャのプラカードを掲げ、チャーリー・ドネリー(IUFアジア太平洋地域議長)がマーク・レノン(ネクタイ着用)ユニオンズNSW書記長の隣に立つ。横断幕の左端は、ネビール・ドナルドソン、ニュージーランドSFWUの副書記長
ユニオンズNSWの書記長マーク・レノンは、「ユニオンズNSWはインドネシアのネスレ労働者の労働協約を確保するIUFの努力を支援し続ける。我々は、労働者の権利を弱体化させるためにネスレが使用する反組合の戦術を拒否する」と言った。
IUFアジア太平洋議長でオーストラリアNUWの書記長チャーリー・ドネリーは、「今ネスレは、インドネシア労働者に言い逃れをするのをやめ、責任あるグローバル企業として行動すべきた。ネスプレッシャーを止めてIUF加盟労組と賃金を含む労働協約を交渉し始める時だ」と言った。
横断幕を持って集会に参加した組合は、LHMU、AMWU、教職者連盟、CFMEU、 NUWとユニオンズNSW。
ニュージーランド労組の指導者、ジェームス・リッチー(乳業労組書記長)ネヴィル・ドナルドソン(サービスフード労組副書記長)とディブ・イーストレーク(精肉労組書記長)は、タスマン海横断食品労組グループの会議でシドニーに来ており、支援のためにデモに参加した。
「ネスレが、インドネシアで団体交渉と組合承認の労働者の権利を侵害していることは、世界の労働者と消費者に知られる。ニュージーランド乳業労組を代表して、シドニーのネスプレッソ店舗の外で今日のデモに参加できたことを誇りに思う。ネスレがインドネシアで国際労働条約の尊重をするまでどこでもいつでも公のデモが起こるだろう」とジェイムス・リッチーは言った。
IUFアジア太平地域書記マーウェイピンは、このデモの1週間前に行われたユニオンズNSWの会合で挨拶を行い、約40名の出席していた組合指導者は即座にネスレCEOポール・ブルケに対する嘆願書に署名した。これは経営者に対し、SBNIPと賃金に関する交渉を含む労働協約の真正な交渉に即時にかつ無条件に入ることを要請するものだ。この嘆願書は、ジュネーブのIUF書記局を通じてネスレに届けられた。